未来の準備室が、「白河ひよっこプリン」で大切にしたこと

2019/08/30(金)

(本記事は未来の準備室noteからの転載です)

未来の準備室で8月16日(金)から1週間インターンをさせていただいた、東北芸術工科大学コミュニティデザイン学科2年の村田夏菜です。

(↑私の、ポーズです)

インターンの説明会で未来の準備室に出会いました。白河市に大学がないことを初めて知り、未来の準備室で行われている事業に興味をもちました。また、先輩同級生がインターンに行っていたということもあり、未来の準備室でインターンをすることに決めました。

8月20日(火)に郡山中央公民館で、一般社団法人未来の準備室の青砥和希と、福島県立福島商業高等学校・鈴木政直教諭を講師に、「チャレンジ!子どもがふみだす体験活動応援事業」に参加する高校生を対象とした「新商品開発特別授業」が開催されました。今回はインターンの事業の一環として、その講演会へ参加してきましたので、そのレポートの一部を公開します。

<白河ひよっこプリンとは?>

2017年に発売開始した、「白河ひよっこプリン」。

現在は、白河市東にある「坂本屋総本店」や、白河実業高校が臨時で行う「学生チャレンジショップ」で販売しています。

講義ではまず、未来の準備室がプロデュースした商品開発について紹介しました。

福島県立白河実業高校には農業科があり、そのうち畜産班では『ボリスブラウン』という品種のにわとりを飼育しています。白河のにわとりの卵の魅力を伝え、風評被害を軽減することを目的に、地元白河市のお菓子屋さん「坂本屋総本店」と、高校生びいきのカフェ「コミュニティ・カフェ EMANON」が、白河実業高校農業科畜産班と協働して、このプロジェクトがはじまりました。

<白河ひよっこプリン誕生までの流れ>

① シンポジウムを開催
どうしたら高校生と地域を繋げられるか。
→商品を開発する前に勉強会を催した。商品開発に必要な考え方は?地域を変えるイノベーションとは? 一般社団法人 i.clubの小川悠さん、福島大学特任教授の高橋正人さん、文部科学省職員の水畑順作さん、白河市教育委員会の星浩次さんらと、南相馬市小高で活動するLive Lines Odakaのメンバー、白河市で活動する裏庭編集部のメンバーと意見交換をして、高校生と地域とのコラボレーションで大切なことについて学びを深めました。

② 卵・お菓子についての知識を学ぶ
高校生は卵やお菓子の知識がほとんどない状態。
→地元の養鶏者である水野谷鶏卵店(中島村)や石井養鶏場(白河市東)やお菓子屋さんに取材を行い知識を得ました。「養鶏場」に行くのも、実際の生産現場を見るのも高校生ははじめてでした。

③ アイデアとブラッシュアップ
地域で6次化商品の販売に取り組む関谷農園さんにアドバイスをもらいながら、どんな商品を開発するかアイデアを出し合い、ブラッシュアップを行いました。
→「地域にないものを作りたい!」
白河地域で販売されているお土産品を取り寄せて、どんな世代や性別、シーンで食べられることを前提に作られているのかを分析。地域のお土産には少ない、都市部に住む30代女性をターゲットにすることに。

➃ 白河ひよっこプリンの開発 
様々なアイデアの中から、これまでは「卵」に興味がない人にも届けることができる商品はどんな商品だろう?と考えていました。
○卵=鶏は日本中どこでも飼育できるため、差別化を図りにくい。
→パッケージにこだわることに!
○食べたあとも楽しめる工夫。
→容器をデスクの上で小物入れにできるデザインにした。

⑤ マルシェ実施
白河市でのイベント&白河市と交流のある江東区豊洲でのイベントで実際に販売!直にお客様にプリンや卵の魅力を伝えて、コミュニケーションを楽しみました。

<商品開発をする上で大切にしていること>

青砥室長から、高校生との商品開発で大切にしていることのまとめがありました。

1.地域の大人と一緒にやること with professional
地域で働く大人は誰でも何かの専門家。学校に留まらず、地域の方といっしょに商品開発に取り組むと、学校の中では出会えない、様々な専門家の方と時間を共にすることができます。「ひよっこプリン」で言えば、カフェオーナー、トマト農家、養鶏農家、デザイナー、お菓子屋さん、公務員、政治家などなど。

2.世の中の優れたアイデアを参照すること with reference
「高校生が作りました!」だけでは、その商品は続かない。「手に取りたい」「買いたい」「欲しい」ために工夫されている世の中の商品ーー今回であれば「スイーツ」や「ビンづめ」の商品ーーのアイデアを参照すること。アイデアを思いついても、既にこの世界にあったら意味がない。これまでにないものを生み出すことが大切だからこそ、先行事例を参照すること。

3.自分たちが欲しいものを大切にすること keep your wishes
白河には大学がなく、市外・県外の大学へ進学する10代〜20代が多いです。大学がない地域では、これからも減り続ける「若者」の先頭に立っているのが高校生という存在だからこそ、自分たちが欲しいものをつくる!ということに自信を持って良いのです。いま地域にいる高校生が、地域のことを好きになるような商品が生まれれば、高校生も、高校生の次の世代も、この地域のことを信じられるからです。

<インターン村田の感想>

商品開発に興味があったので、商品を開発するまでの過程や商品に対する思いなどを知ることが出来ました。わたし達は商品を購入する際、「美味しそう!」、「良さそう!」などといった見た目で判断することが多いです。もちろん機能性を重視して購入する人もいます。でも、それらは表面的な理由に過ぎないと思います。商品を開発するまでの過程、つまり裏側はなかなか知られていません。裏側を知っているのと知らないのとでは、商品に対するイメージはだいぶ違ってきます。この講演会を通してそのことに気付くことが出来ました。それと同時に、高校生の時から商品開発に携わることが出来て羨ましく感じました。

わたしは山形県山形市出身で、今回初めて福島県白河市を訪れました。レトロチックな商店街が建ち並び、白河ラーメンをはじめとする美味しい食べ物も沢山あり、1週間という短い期間でしたが、白河の魅力に沢山気付くことが出来ました。残念ながら講演会で紹介された白河ひよっこプリンを食べることが出来なかったので、今度白河を訪れたら是非食べたいです!